真核細胞の構造
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今回は真核細胞について詳しく見ていきましょう。
真核細胞の複雑さは、
発達した膜構造で空間を仕切り、
空間ごとに異なる働きを行うことで生じています。
では、詳しく見ていきましょう。
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細胞内には特定の働きを行う構造体が存在します。
この構造体を細胞小器官といいます。
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細胞小器官とそうでないものを見分けるポイントは2つです。
・細胞膜より内側に存在すること。
・働きが一言で言えること。
これから紹介する構造が細胞小器官かどうかを考えながら見てください。
それでは行きましょう。
核
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まずは、核からです。
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核の形態的特徴
核は、最も外側に二重の膜(二重膜)を持ちます。
この核の最外層に存在する二重膜を核膜といいます。
そのままですね、
ちなみに、形態というのは見た目の形のことです。
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核は内部に染色体を含みます。
染色体はDNAとタンパク質からなる構造体です。
染色体という名前の通り、染色液で染色されるという特徴があります。
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ここで、染色体の染色について、
「染色に用いる薬品名」と「染まる色」の組合せを押さえておいてください。
染色液 → 色
酢酸カーミン → 赤
酢酸オルセイン → 赤紫
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核の働き
核の働きは細胞の「形」や「働き」を決定することです。
核は遺伝情報を持っており、その遺伝情報をもとに、細胞全体にどのような物質を合成するかを指示しています。
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細胞の中で、核を除く部分をまとめて細胞質といいます。
つまり、細胞は核と細胞質からなるといえます。
細胞膜
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次は、細胞膜です。
すべての細胞が持っているので、当然、真核細胞だけでなく、原核細胞も持ちます。
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細胞膜の働き
細胞膜は細胞内外の物質の出入りを制限します。
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細胞膜は、
細胞内からの必要な物質の流出と、
細胞外からの不要な物質の流入を防ぐように
細胞内と細胞外の仕切りの役割をしています。
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細胞膜が、よくできているのは、
細胞外から栄養や材料は細胞内に取り込めるし、
細胞内で生じた老廃物は細胞外に排出できるようになっています。
これらの特徴は構成されている物質に起因します。
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細胞膜はリン脂質とタンパク質でできています。
詳しくは専門の生物で深く触れますがここでも軽く触れておきます。
細胞膜は、
主にリン脂質の膜でできており、物質が通れないような壁の役割をしています。
そのリン脂質膜の中にちくわ状のタンパク質が埋まっており、それがゲートの役割をしています。タンパク質に開いている孔から栄養素を取り入れたり、老廃物を排出したりしています。
ミトコンドリア
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続いては、ミトコンドリアです。
真核細胞に含まれる細胞小器官です。
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ミトコンドリアの形態的特徴
・糸状か粒状の構造体です。
ちなみに、
「ミト」は「糸状の」、
「コンドリア」は「粒状の」という意味です。
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のこり3つの重要な特徴について触れておきます。
・二重膜である。
・内部にDNAを含む。
遺伝物質のDNAを含んでいます。
・半自律的に分裂して増殖する。
細胞が分裂しないのに、
勝手に分裂したりします。
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ミトコンドリアの働き
有機物を分解してエネルギーを取り出す。
有機物は炭素が複数つながったものだと思っていただいて構いません。原子と原子の間の結合にエネルギーがたまっており、分解するとそのエネルギーが放出されると思ってください。
有機物か無機物かの判断基準(例外あり)
・炭素(C)を2つ以上含んでいる→有機物
・それ以外→無機物
グルコース(C6H12O6):炭素が6つ含むので有機物
水(H2O):炭素を含まないので無機物
二酸化炭素(CO2):炭素を含むが1つしかないので無機物
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ミトコンドリアでは
有機物を分解する際に酸素(O2)を利用して、
有機物の分解によって二酸化炭素(CO2)が生じます。
酸素を取り込んで二酸化炭素を出すので、呼吸といいます。
葉緑体
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次は、葉緑体です
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葉緑体は植物細胞にしか存在しません。
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葉緑体の形態的特徴
・二重膜
・内部にDNAを含む。
・半自律的に分裂して増殖する。
これらの特徴はミトコンドリアと同じですね。
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もう一つ押さえておきたい特徴があります。
葉緑体は内部にクロロフィルを含みます。
クロロフィルは緑色の色素です。
植物が緑色に見えるのはクロロフィル持つからなんですね。
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葉緑体の働き
光エネルギーを用いて、無機物から有機物を合成する働きを行います。
光エネルギーを用いて有機物を合成するので、
この働きを光合成といいます。
結合にはエネルギーが蓄えられています。
なので、無機物を結合させるにはエネルギーが必要です。
そのエネルギーを光エネルギーからもらっているのですね。
液胞
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続いて液胞です。
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液胞の構造的特徴
膜構造としては、一重膜です。
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液胞内の液体を細胞液といいます。
細胞液にはアントシアンという紫系の色素が含まれています。
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植物細胞の液胞の働き
・老廃物の貯蔵
植物は生じた老廃物を液胞に貯蔵して、
貯ってくると葉とともに落として捨てます。
・細胞内の物質濃度の調節
植物は吸水によって成長するので、
細胞内の液体が薄まらないように、
吸水した水を液胞中にためて、
濃度調整を行います。
細胞質基質
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続いて、細胞質基質です。
細胞質基質は細胞小器官を除いた液体の部分のことをいいます。
タンパク質、アミノ酸、グルコースなどを含みます。
リボソーム
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続いて、リボソームです。
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リボソームの構造
構成物質はタンパク質とRNAです。
RNAとはDNAに似た物質です。
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リボソームの働き
核から指定されたタンパク質を合成します。
細胞壁
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最後に細胞壁です。
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細胞壁の構造的特徴
細胞膜の外側に存在しています。
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植物の細胞壁の主成分はセルロースです。
あと、ペクチンも含まれています。
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植物細胞や原核細胞は細胞壁を持ちます。
しかし、動物細胞には存在しません。
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植物の細胞壁の働き
・細胞の強度を保つ
植物は骨格の代わりを細胞壁が担っています。
・全透性(どんな物質でも通す性質)
細胞膜と異なりなんでも通します。
それでは、まとめにいきましょう。
まとめ
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細胞内の構造
核:細胞の特徴決定
ミトコンドリア:呼吸
葉緑体:光合成
リボソーム:タンパク質合成
液胞:物質貯蔵
細胞内で特定の働きを持つ構造体
⇒細胞小器官
細胞から細胞小器官を除いた液体部分
⇒細胞質基質
最後に
膜で仕切られていて、その内部で特定の働きが行われているのが理解できましたでしょうか。
それぞれの細胞小器官のキーワード(リボソームなら「タンパク質合成」など)について押さえておいてください。
では、今回はここまでです。お疲れ様でした!
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